時間外勤務手当の計算「代休日の指定」

人事給与
スポンサーリンク

 こむぞうです。

 今回は、週休日の振替等と似た「代休日の指定」についてお話をします。

 現役の公務員でも「週休日の振替等」と「代休日」を同じものとして言っている職員が多くいますが、厳密には異なるものです。今回は、特にその点の誤解を解消したいと思います。

「休日」とは?

 代休日の説明をする前に、「休日」の説明をします。

 公務員制度で定義されている「休日」は、国家公務員の例を挙げれば、次のとおりとなっています。

第十四条 職員は、国民の祝日に関する法律(昭和二十三年法律第百七十八号)に規定する休日(以下「祝日法による休日」という。)には、特に勤務することを命ぜられる者を除き、正規の勤務時間においても勤務することを要しない。十二月二十九日から翌年の一月三日までの日(祝日法による休日を除く。以下「年末年始の休日」という。)についても、同様とする。

一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律(平成6年法律第33号)第14条

第十五条 各省各庁の長は、職員に祝日法による休日又は年末年始の休日(以下この項において「休日」と総称する。)である勤務日等に割り振られた勤務時間の全部(次項において「休日の全勤務時間」という。)について特に勤務することを命じた場合には、人事院規則の定めるところにより、当該休日前に、当該休日に代わる日(次項において「代休日」という。)として、当該休日後の勤務日等(第十三条の二第一項の規定により超勤代休時間が指定された勤務日等及び休日を除く。)を指定することができる。

一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第15条第1項

 地方公務員は、条例で勤務時間、休暇等を定めることとなっていますが(地方公務員法第24条第5項)、おおむね国家公務員をまねしますので(同条第2項)、上記の条文がほぼそのまま条例で定められていることがほとんどです。つまり、このルールは、地方公務員にも当てはめられることとなります。

 さて、では、「休日」とは何かというと、「正規の勤務時間においても勤務することを要しない日」、つまり、「勤務日だけど働かなくていい日」となります。「週休日」(一般的には、日曜日と土曜日)が単に「勤務時間を割り振らない日」(一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第6条第1項)とされていることと比べ、若干異なることが分かると思います。いわゆる「お休み」であることに変わりはありませんが、給与計算上、これが重要な意味を持ちます。

 大事なことなので、念のため整理しておきましょう。

 休日は、必ず月曜日から金曜日までのいずれかになります。そして、月曜日から金曜日までは、上の表のとおり原則として勤務日です。したがって、祝日や年末年始の休日等の休日であったとしても、勤務日なのです。そして、上記の条文のとおり、勤務日であったとしても働かなくていいのが「休日」なのです。

こむぞう
こむぞう

勤務日だけど休んでいいって、変な感じだなぁ。

いつが休日?

 もう少し休日を整理します。

 では、休日とはいつかというと、上記の条文からすると、次の2つです。

  • 祝日法による休日(つまり、いわゆる「祝日」)
  • 年末年始の休日(12月29日から翌年の1月3日まで)

 余談ですが、年末年始の休日が明けた1月4日に住民の方に電話をすると、「役所の人は、もう仕事が始まっているのか!?大変だねぇ!」といわれます。

こむぞう
こむぞう

ええ、まぁ、世間一般からすると早いですよね、ホント

「代休日」とは?

 さて、ようやく代休日の説明です。

 では、代休日とは何かというと、ここでもう一度一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第15条第1項を引用します。

第十五条 各省各庁の長は、職員に祝日法による休日又は年末年始の休日(以下この項において「休日」と総称する。)である勤務日等に割り振られた勤務時間の全部(次項において「休日の全勤務時間」という。)について特に勤務することを命じた場合には、人事院規則の定めるところにより、当該休日前に、当該休日に代わる日(次項において「代休日」という。)として、当該休日後の勤務日等(第十三条の二第一項の規定により超勤代休時間が指定された勤務日等及び休日を除く。)を指定することができる。

一般職の職員の勤務時間、休暇等に関する法律第15条第1項

 つまり、祝日と年末年始の休日のどこかで休日勤務をしたことでつぶれた休日の代わりに休むのが「代休日」となります。

代休日を指定したことでどうなる?

 さて、ようやく手当の話をすることができます。

 休日勤務をした時間を代休日の指定とする場合、その時間については当然手当(休日勤務手当)が支給されることはありません。働いた分を休みとするだけですから当然です。

 一方、1週間当たりの正規の勤務時間(38時間45分)を超えた場合に支給される時間外勤務手当について前回紹介しました。こちらですね。

時間外勤務手当の計算「週休日の振替等」
日曜日や土曜日の勤務日ではない日(週休日)に働く場合のうち、勤務日を変更する方法の御紹介です。週休日に働いたので勤務日に休む。ただそれだけですが、場合によっては手当の支給があります。

 ここで、週休日の振替等の場合は、週休日にした時間外勤務の週以外の週で週休日の振替をした場合は、その時間外勤務時間が1週間当たりの正規の勤務時間を超えたということに対して、時間外勤務手当が支給されます。

 ここが代休日の指定と週休日の振替の大きな違いで、代休日の指定を行った場合の休日勤務では1週間当たりの正規の勤務時間を超えないので手当が支給されないのに対し、週休日の振替の場合は、その時間外勤務をした日が週休日の振替とした日ではない週の場合は、計算すると1週間当たりの正規の勤務時間を超えることになるため、時間外勤務手当が支給されることがあります(もちろん、その時間外勤務をした日の週に休日、週休日の振替、代休日の指定等がないことが前提です。これらがあった場合は、1週間当たりの正規の勤務時間を超えないため、時間外勤務手当の支給はありません。)。

 何か損をした気分になるかもしれませんが、この月曜日から金曜日までの期間は、働いていない休日の分も含めて毎月の給料月額(いわゆる基本給)に含まれているため、手当として支給する余地がないのです。

時間外勤務等の関連リンク

 このほか、時間外勤務等の関連リンクを置いておきます。参考にしてみてください。

 また、時間外勤務手当等は、計算が難しいと思いますので計算ツールを作成しました。どうぞ御活用ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました