ブログ「公務員ってどうなの?」のこむぞうです。
今回は、新型コロナウイルス担当部署の仕事の様子をお伝えします。
現在もまだ新型コロナウイルスの話題が尽きません。マスコミの報道で様々な話題が取り上げられていますが、そこで公務員がどのような状況なのか御存じでしょうか?
公務員になりたい方、現在公務員で新型コロナウイルス担当部署に異動するかもしれない方の参考になるよう、新型コロナウイルス担当部署の様子をお伝えします。
接種券の発送
多くの自治体が高齢者から順に接種券を発送し、ワクチン接種予約をしてもらうよう進めていると思います。
転入者にも接種券を作成しなければならないため、毎日調整が必要です。
なお、転入手続をする際は、必ず転入前の自治体の接種券、接種済証又は接種記録書を持っていきましょう。ワクチンを接種したことがあるかどうか転入先自治体担当者が把握し、対処します。
チェックポイント
転入するときは、転入手続と同時に必ず転入前の自治体の接種券・接種済症・接種記録書を持っていくこと。
転入手続当日に接種券を発行することは、恐らくどの自治体もできません。注意しましょう。
現在では既に接種対象年齢の方には接種券の発送がされているはずですが、そうなる前に接種券がどうしても欲しいという方は、接種券早期発行申込みというものがありました。接種券早期発行申込みは、次の項目を御覧ください。
まだ接種券が発送されない年齢で「接種券が欲しい。」というお問合せは、結構ありました。
接種券の発送がされているはずの年齢(この年齢がいくつなのかは自治体のホームページ等で御確認ください。)なのにまだ受け取っていないという方は、自治体の担当にお問合せください。
接種券早期発行申込み
接種券は、年齢の高い順から順番に送付しています。今はワクチン接種対象年齢の方には発送されていると思いますが、病気等で早く接種したい方、海外に行かなければならない方等には、送付される順番待ちをしているわけにはいきませんので、そのようなときは特別に申請して接種券が発行されることがありました。
私の所属団体では、「職場(職域)で接種するので早く接種券が欲しい。」ということで少しずつ接種券の早期発行の申請が届いていました。
住所地外接種
単身赴任、出産のための里帰り等で住所地に戻ってワクチンの接種ができない場合、居住地の自治体に申請すれば接種券をもらえることがあります。
自治体によって条件が異なると思いますので、居住地の自治体のホームページで確認しましょう。原則として、申請が必要です。
私の所属団体では、単身赴任の事例がやはり多いですね。
ワクチン接種者(医師・看護師)への報酬支払
医師のことは、医師会という組織がまとめています。
新型コロナウイルスに関係することは、特に医師全体への影響が大きいため、医師会がそれぞれの医師にとって公平になるように動いているようですね。つまり、報酬の額だけでなく、手続方法も含めて医師会を通す必要があります。
裏話ですが、私の所属団体では、こちらの手続ルールがあっても既に隣の市町村が動いていたりすると医師が手続を混乱するからという理由でこちらの手続ルールどおりに進めさせてもらえなかったりします。
これが少し大変。
医師会の管轄は、近隣の複数の市町村内の医師等が範囲なので、複数の自治体とやり取りし、まとめています。したがって、その医師会の管轄内の自治体は、それぞれのルールがあっても医師会のルールに合わせることが求められるのです。
予防接種証明書(ワクチンパスポート)の発行(令和3年7月26日から)
海外へ出かけるときは、入国先によっては、ワクチンを接種したという証明書の提示がないと入国できない場合があります。
そういうわけで、新型コロナウイルスの予防接種証明書が令和3年7月26日から発行されます。
当分の間は、海外へ出かけるときにのみ使われる証明ですので、単にワクチンを接種したことの証明として活用するのはやめましょう。単にワクチンを接種したことの証明は、接種済証等を証明としましょう。
コロナ禍に海外に行く人はそんなにいないと思っていましたが、意外と申請があります。
そのほか、詳細は、こちらを御覧ください。
集団接種に関する問合せ対応
こちらは、最も身近な内容だと思います。
現在、新型コロナウイルスワクチンの集団接種が始まっています。
高齢者は、おおむね全国的に1回目を接種し終わったところでしょうか?
通常業務では、次のような問合せが多くあります。
- 集団接種の予約方法(担当部署に問合せをする方がいますが、コールセンターやネット予約だけで管理している自治体もありますので注意)
- 集団接種の予約キャンセル、日程変更等
- ワクチン接種をしていいか判断を求めるもの(蜂に刺された等)
最近予約日前に蜂に刺されたので予約をキャンセルしたいという問合せが増えました。要注意!
集団接種会場の準備
集団接種会場は、多くの自治体の状況までは分かりませんが、私の所属団体では、全て土曜日と日曜に行います。
会場は、公共施設ですが、他の利用状況もありますのでずっと確保し続けるわけにもいかないので毎週設営が必要になります。
さて、その上で、次の準備が必要となります。
- 予約者確認(キャンセル者及び当日中止となった人の代理接種者の予定確保を含む。)
- 物品チェック
- 当日のスタッフ(医師等を含む。)の確認
- 当日のスタッフへの事前説明
- 会場設営
予約者の確認には、かなり気を使っています。ワクチンの量は、限りがありますし、一刻も早く接種したいため、1日に予定したワクチンは、全て使い切るつもりで準備します。キャンセルとなってしまた分はもちろん、当日医師の診断結果でワクチンを接種できない方が出た場合も確保する必要があります。この場合に接種する人は、エッセンシャルワーカーとして分類された人たちです。エッセンシャルワーカーは、自治体によって様々ですが、医療従事者はもちろん、保育士、高齢者施設の従事者、教員等です。どうしても人が集まらず、ワクチンをすぐに接種しないと無駄になってしまうため、急きょ職員を呼び出して接種することもあります。
当日のスタッフは、一つの会場で交代要員を含めて30人程度はいるでしょうか?役割は、次のとおりです。
- 医師と看護師(救急対応を含む。)
- 受付
- 会場誘導
- 次回予約
- 予約者の調整(キャンセルが出たら代わりに接種してもらう人を呼ぶ。)
- 救急搬送の付き添い
当日のスタッフへの事前説明にもかなりの時間を割きます。
当日のスタッフは、当然集団接種会場の事務に精通した人ばかりではなく、上記の人数を毎週確保し続けるには、専属で従事する人を確保することは難しく、やはり事前説明が必要となります。スタッフは、人材派遣も活用しますが、3分の1程度はやはり自治体の職員になるでしょう。
ちなみに、募集している接種会場の看護師の報酬は、意外と高いらしいので結構応募があるらしいです。
集団接種会場の当日事務
当日の事務は、次のようになります。
- 集合してPC、ワクチン等を会場に持ち運ぶ。
- 会場のセッティング(照明の点灯、PCの起動等)
- 当日スタッフへの説明
- 受付開始とキャンセル対応(キャンセル者等の代わりに接種する人を呼ぶことも含む。)
- 接種実績登録と次回予約
このほか、PCに予約者情報として登録されていない事情(キャンセル者の代わりに接種するようお願いされた人とか)が来た場合、当日スタッフと連携が取れていないと事務が止まったりするので大変です。
2回目の接種の日は、キャンセル等の突然の事情も減りましたし、接種される方々も接種の流れに慣れたのか、すんなり進みました。
人材派遣の方にはがんばっていただいていますが、中には、事前に配ったマニュアルを見ずに仕事をしたり、私語が多かったり、「〇〇市ではこうやってた」と他の自治体と比較してこちらの仕事を否定してばかりの人もいるので、もはや連携以前の問題であることもあります。
こちらは住民のために人材派遣会社にお金を出して仕事をしているので、私たちと同じ熱意で仲良くやっていけないなら、残念ながらお断りします。
また、接種したことで体調不良になった人への対処、救急搬送の対応等もあります。私の所属団体では、どの会場もその日のうちに必ず何かあります。なお、2回目の接種ともなれば、こうした対処が必要か接種される方々が対処法を分かっているみたいなので、すんなり進んでいます。
でも、「エレベーターの乗り方が分からない。」という方には、参りました。エレベーターに入って行きたい階のボタンを押すだけですが、こういう方は意外といらっしゃいます。ショッピングモールとか行かないんでしょうか・・・。
以上で、担当部署だと、片付け等の残務処理を含めて1日当たりの勤務時間は、おおむね10時間以上となります。
1日当たりの時間外勤務手当なら、大卒1年目職員だと15,000円程度、私なら30,000円程度かぁ・・・。
そのほか、予約関連については、こちらの記事もどうぞ。
業務量が多くても人を増やせない。
以上のとおり業務量は多いのですが、事務室にも限りがあるので、どこかの課に協力をお願いしたり、どこかの課の職員を兼務させたりしてこの事務に従事する職員を増やして対応しています。
しかし、結局のところ職員それぞれが仕事と家庭をうまく回そうと思っているところですし、メインの担当者の業務の知識共有も難しいところです。トップの判断で担当職員を増やすことになっても座る席がないということもあります。
何か方法はないものか・・・。
そこで、こういうところにバックグラウンドの仕事をお願いできないだろうかと思います。
このサイトは、社員のように業務をこなすオンラインアシスタントを依頼できるものです。
- 人を増やしたくてもできない。
- 例え人を増やすことができても作業環境を作れない。
- 別にいわゆる正規職員でなくともできる仕事が結構ある、
というこのような場合であれば、かなり活用できるのかなと。許されるなら頼みたいですね。
しかし、まずは仕事を割り振れるように整理ができていないとな!
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