ブログ「公務員ってどうなの?」のこむぞうです。
私は、公務員を15年以上になりますが、話し方には自信がありません。相手に言ったのに忘れられていたり、上司には説明途中で遮られたりすることがあります。事前に話す内容を整理して話しても、うまくいきません。
話し方の研修、講座等を受講したこともありますが、会話をしているその瞬間に時間を止めないと再現できないようなものが多かったと感じました。
聞き手が悪いかもしれませんが、そうであっても上手な話し方であれば伝わるはず。話し方が上手な人に羨望の眼差しを向けつつ、何が自分と違うのだろうと悩むばかりです。
しかし、いい本がありました!
それがこちら「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」
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本当はこの本を手に取ろうとは思っていませんでした。タイトルから想像すると、上手な話し方というより簡単に話す方法を教えてくれる本と思っていたので、今の自分が求めている本ではないと思っていました。
「1分で話せ」ってちょっと厳しめだしね。
心が折れそうに感じたな。
それでもこの本を手に取ったのは、「真の「安定」を手に入れる シン・サラリーマン――名著300冊から導き出した人生100年時代の攻略法」で紹介されていたので、読んでみようと思ったのです。
読んでみたら、とても分かりやすく、239ページあるこの本をあっという間に読了。簡単なので再現性が高く、著者も人に何かを伝えることが苦手だったためか、親近感がわきます。15年以上働いてもいまだに話し方にコンプレックスを持ち、研修、書籍等を探してきた私が「これなら私でもいい話し方になる!」と思いましたので、こうして記事になりました。
この記事では、「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」のテクニックのほか、話し方にコンプレックスを持つ私が15年以上の公務員経験を踏まえて話し方で得をするための最適解について説明します。
きっとあなたもいい話し方ができるようになります。
樺沢紫苑さんの「言語化の魔力 言葉にすれば「悩み」は消える (幻冬舎単行本)」で紹介されているTwittre調査「人前で話すのが得意ですか?」では、得意な人は、たった9.4パーセント。多くが不得意なので、少し意識すれば、きっとよくなります。
是非最後まで御覧ください。
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相手に動いてもらいたいことを意識して話す。
忘れがちですが、まず相手に動いてもらいたいことを意識して話しましょう。
特に上司への報告等では、「〇〇でした。」「〇〇とのことです。」で終わってしまう人がいます。特に怖い上司が相手だとそうなりがちですよね。私も怖い上司と話すときは、最低限のことだけ言って立ち去りたくなります。しかし、お互い仕事なので、成果に結びつかなければなりません。気持ちの上では「上司に考えてもらいたい。」「上司ならこれだけいえばどうすればいいかわかるはず。」と思うかもしれませんが、言わなければ伝わりません。
状況説明等で終わらず、「あの課長と協議してほしい。」といった動いてもらいたいことを意識して話しましょう。
ここがブレるとほかの説明もよくわからなくなるから気を付けて!
私も気を付けます。特に怖い上司が相手のときは・・・。
結論と根拠を整理する。
まず何より結論を出すことが大切です。そして、相手がその結論に納得する根拠を加えましょう。
結論と根拠は、逆転しがちなので、次のとおり整理しましょう。
結論とは、相手に動いてほしい方向を表すこと。
結論とは、相手に動いてほしい方向を表すことです。
相手に理解してもらうことを結論としている人がいますが、そうではないはずです。「時間外勤務の上限が近づいていますが、時間外勤務を減らせません。」「他部署の仕事を押し付けられそうで困っています。」と上司に伝えても、上司は止まってしまったり、一緒に困るだけで終わってしまいます。
例えば、「時間外勤務の上限が近づいていますが、時間外勤務を減らせません。」であれば「時間外勤務の上限が近づいていますが、時間外勤務を減らせないので係で協力するよう働きかけていただけませんか。」と、「他部署の仕事を押し付けられそうで困っています。」であれば「「その仕事はそちらの仕事とするのが正しい。」と他部署に協議していただけませんか。」と伝えましょう。
書籍「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」では、「動かしてなんぼ」と言ってるよ。
「動かしてなんぼ」は、その書籍では2回言っているので、重要なキーワードです。
根拠とは、事実又はデータのこと。
結論が相手に動いてほしい方向であれば、根拠は相手が動く理由となる事実又はデータです。
「前年度は〇〇円でした。」で終えてしまう人(結論にしてしまう人)がいますが、これは根拠です。その後に「・・・だったところ、特に変更となる事情がないので今回も〇〇円で進めたいと思います。」というところまで進んで結論です。
結論に当たるか根拠に当たるか、よく整理しましょう。
「法規担当が言っていました。」「財政担当に言われました。」も根拠かな?
根拠だな。残念なことに、それを結論にして動く上司は多いと思うけどな。
根拠の数の目安は、3つ
根拠は、3つに絞りましょう。根拠が多いのはいいことですが、話が長くなり、聞いている相手には、かえって印象に残りません。かといって、根拠が少ないと説得力に欠けます。根拠を3つに絞ることを目指しましょう。
根拠を3つとする理由は、次のとおりです。
- 3次元に生きている私たちにとって、3軸は、イメージしやすい(「縦・横・高さ」等)。
- 3つ並べると覚えやすい(「ホップ・ステップ・ジャンプ」)。
- リズミカルに覚えてもらえる。
意味がつながっていればOK
結論と根拠のつながりについては、難しく考えなくとも意味がつながっていればOKです。
「結論は○○です。理由は〇〇だからです。」
構造は、これだけです。データを自分の中で加工しながら結論を導き出しましょう。
「風が吹けば桶屋がもうかる」なんて、ことわざじゃなきゃ意味がつながっているとは思えないよね。
そうだな。とてもじゃないが想定できない因果関係だな・・・。
簡略化する。
聞き手は、必要最低限の情報しか欲しくないのです。「スッキリ・カンタン」を目指しましょう。
丁寧にしすぎたせいで伝わらないこともあるからね。
私もよくあります。気を付けます。
そのための方法は、こちらです。
なくても伝わる言葉は、削る。
言葉が少なければ、それだけ簡単になり、相手が理解しやすくなります。
削ることができる言葉は、こちらです。
- 「基本的に」
- 「先程申し上げましたように」
- 「の観点で」「を念頭に」
いわれてみると、削ることができるかも!
また、次のような内容も削りましょう。
- 気をつかいすぎている言葉
- 自分の反対意見
- 笑い
「笑い」っていいと思うけど、駄目?
失敗しやすいし、なくてもいい要素だからね。
努力したことは話さない。
がんばったら相手に認めてもらいたいと思います。それは、とても自然なことです。しかし、調べたこと、考えたこと等を伝えるのは、話し手のエゴです。相手の聞きたいことではありません。
過程は話さず、結論と根拠を伝えましょう。
中学生が理解できる言葉だけを使う。
難しい言葉は、賢そうに見えますが、相手が聞きたいことではありません。
とあるニュース番組では、中学生でもわかるレベルの言葉でニュースを作っているそうです。
大人でも少し難しい言葉を使うと、すぐに迷子になってしまうのです。迷子になってしまうと、テレビの場合、すぐにチャンネルを変えられてしまうのです。だから私たちは、専門用語以外は、可能な限り中学生でもわかる言葉を使って番組を作り、「絶対に迷子にならない」ようにするんです。
1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術
中学生が理解できる言葉にするため、次のような言い換えをしましょう。
- 「ブラッシュアップしていきます。」→「磨いていきます。」
- 「エビデンス」→「科学的根拠」「根拠」
また、一般的に片仮名及び漢字より平仮名の日本語の方が分かりやすい傾向があります。程度によりますが、片仮名及び漢字は、避けましょう。
このブログは、難しい言葉が多すぎる!
内容もそうだけど、公務員向けに言葉づかいを公用文ルールに沿うことにしているから許して!
イメージを共有する。
正しいことをいうだけでは、人は動きません。話を理解した後、心を動かすのは何か。それは、
頭の中に生まれたイメージです。
自分を当てはめて考えるようにならなければ、人は踏み出す気になりません。あなたにもそういったところが思い当たりませんか?
自分を当てはめて考えるようになれば、頭の中にイメージが生まれ、心が動きます。では、そのためにどうすればいいかを御説明します。特にプレゼンでは、こうした読まずに頭に入ることを意識しましょう。
ビジュアルを見せる。
イメージ画像等のビジュアルを見せることができる状況であれば、ビジュアルを見せるのが最も分かりやすい手段です。積極的に活用しましょう。
具体例を付ける。
ビジュアルで説明できない場合は、具体例を示しましょう。
「例えば、・・・・です。」と補足すれば、簡略化された話の中でも、イメージがわきますよね。
2段目の根拠を3つくらい挙げ、それぞれの「具体例」を2つ程度に絞りましょう。これだけでも説得力のあるストーリーを作成することができます。
このピラミッドは、話す前にどこからでもいいので付箋を使って作ってみましょう。そして、「・・・だから、・・・である。」と読んでみて、意味が通じるかチェックしましょう。
位置で伝える。
資料を使う場合は、位置で伝えるようにしましょう。例えば、次のような時間軸の例であれば、左から順に進んでいることがわかります。
過去 → 現在 → 未来
順番を左からとしたのは、読む方向と同じだからです。プレゼン資料等では、このように位置で伝える方法は、有効です。
イメージに誘う言葉「想像してみてください。」を使う。
ビジュアルと具体例でかなり具体的なイメージがわくと思います。後は、相手にイメージに入り込んできてもらうため、たった一言だけ次の言葉を伝えましょう。
「想像してみてください。」
「あなたがもし・・・だったらどうでしょう?」
そして、「素晴らしいと思いませんか?」と方向感を伝えましょう。これで相手は自分の頭の中で想像を始めてくれるようになります。
「想像してみてください」で想像するスイッチが入る感じがするね。
これはちょっと使いたいテクニックだな。
自分の伝えたいことを一言キーワード「超一言」で表す。
人は、聞いた話を覚えていません。したがって、印象に残る話をすることが重要になります。
しかし、話した内容を全て覚えてもらうのは諦めた方がいいでしょう。資料等を見れば思い出せる程度でいいと思います。
では、どうするかというと、自分の伝えたいことを一言キーワードで表すのです。
伝えたいことを全て集約した一言として伝えましょう。これを書籍「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」では、「超一言」と呼んでいます。
ネーミングについては、覚えやすく、その一言で話の全体を表現するような超一言を目指しましょう。書籍「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」では、きちんとお届けする納期を明快にして受注率を上げる戦略として、「今日くる、明日くる、ではなくて、きっちりくる。だから、「キチリクルン」」というプレゼンをして、ソフトバンクグループ株式会社代表取締役の孫正義さんに「キチリクルン」を覚えてもらえたそうです。
聞き手としても、超一言だけ覚えておけばいいので、楽でいいですよね。超一言を加えるだけで相手はは驚くほど話を覚えてもらえます。
人前で話すときの4つのポイント
人前に立って話をするとき、つまり、プレゼンのときのポイントを御紹介します。
しかし、大事なのは、これらのポイントをどうするかではなく、相手に動いてもらうために必要なことを全てやる姿勢であることは忘れずにいてください。
しっかりと聞き手を見る。
視線は、聞き手を見ましょう。
視覚情報は、55パーセントも受け取られます(メラビアンの法則)。次の点に注意して話しましょう。
- 話す前に全体に目を配る。
- 一人一人と、5秒間、目を合わせる。
- 穏やかに
- 明るい表情
- できる限り遠くにいる人を見る。
【応用編】プレゼンの効果的なアイコンタクト
プレゼンなら、次のようなアイコンタクトを取ると緊張も緩和できて効果的です。
- Z法で視線移動(左奥→右奥→左手前→右手前)の順に見る(全体をくまなく見ることができる。)。
- ワンセンテンスごとに一人と目を合わせる(目が合っていることを互いに意識するなど)。
- 最後列を意識する(会場全体とコミュニケーションができる。)。
- イエスマンを探し、視界の端(周辺視力)で見る(緊張緩和の効果)。
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「こんなに守れない」と感じる場合
「こんなに守れない」と感じる場合は、せめて、できる限り遠くにいる人の目を見て5秒間話すことだけを意識しましょう。
遠くにいる人に話すのは、声がそこまで通る大きさならちょうどいいからです。また、人の目を見て5秒間話すのは、次のメリットがあるからです。
- 早く目を離しすぎると聞き手の気持ちも離れる。
- 話に集中してもらえる。
- 聞き手の好意と信頼を得られる。
- 聞き手の反応をつかむことができる。
これだけでも十分な効果が期待できます。できる限り遠くにいる人の目を見て5秒間話すことだけでもやってみましょう。
多少動き(手振り)をつける。
飽くまでさり気なく動きを付けましょう。手振りは、緊張を緩和することもできるので一石二鳥です。
ただし、大げさに動くと、聞いている人は、そちらばかり気になり、本末転倒になりますので注意しましょう。
(相手と対話するように)声を届ける。
強調するところで大きな声を出し、「ここだけの話」にするならこっそりと話しましょう。
「しっかりと聞き手を見る。」で説明したように、遠くにいる人に届く声で話すことも忘れずに。
声が小さい人、いるよね。
話している本人は普通の大きさの声で話しているつもりだろうけどね。
話の区切りでいつもより3秒ほど長く間を取る。
話の区切りでいつもより3秒ほど長く間を取りましょう。
例えば
「Aについて話します。」
(3秒間)
「Bについて話します。」
というように話します。
本番は緊張ですぐ次に進めがちだから、意識したいね。
自分のペースで話しがちですが、相手の聞くペースも大事にしたいですね。
相手の気持ちになる。
話している自分と聞いている相手のことを客観的に見ているもう一人の自分を置いて、常に相手は自分に対してどのような印象で受け止めているのかチェックしてもらい、そのフィードバックを受けて、話し方を変えていくのです。
平成26年(2014年)、サッカー日本代表としてワールドカップに出場した本田圭佑選手は、日本人としてイタリアに渡り、ACミランに入団する際に報道陣にこう答えました。「心の中のリトルホンダが『ACミランだ』と答えた」と。あなたが話すときもこれと同じことをするのです。
プレゼンであれば、実際に相手の席に座って、自分が話している姿をイメージしてみましょう。
根回しとアフターフォロー
話す目的は、相手に動いてもらうことです。話している時間が全てではありません。
そう考えれば、話していない時間では、話す準備以外に、根回し及びアフターフォローは、相手に動いてもらうために有効な手段の一つです。
成果を得るために必要なことを全て行いましょう。ゴールに対して確実性が高まるのであれば、徹底的に機会を追求した方がいいと思いませんか?
ちょっと気が進まないけど、折角やるなら根回しやアフターフォローもいいね。
話せそうならやってみましょう!
終わりに「話し方のまとめ」
これが私が調べた再現可能な話し方です。
参考にさせていただいた書籍は、「1分で話せ 世界のトップが絶賛した大事なことだけシンプルに伝える技術」でした。
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なお、続編「1分で話せ2【超実践編】 世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術」も出ています。
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この続編「1分で話せ2【超実践編】 世界のトップが絶賛した即座に考えが“まとまる”“伝わる”すごい技術」では、タイトルのとおり実践的な内容になっています。
特にコミュニケーションの場で困る次のような場面について、効果的な方法を教えてくれます。
- 聞いていても、相手の話がよく分からない。
- 話がずれて伝わっている気がする。
- 目上の人に言いづらい。
- NOと言えない。
- 会議で物事がうまく決まらない。
- 反論にうまく対処できない。
話していてよく困る場面ばかりだね。
同じ悩みをお持ちであれば、是非御覧ください。
この記事の内容が難しいのであれば、せめて話す目的は、相手に動いてもらうことだという意識を絶対に外さないようにしましょう。それだけでもきっといい方向に向かいます。
人と関わらずに生きることはほぼ不可能です。つまり、この先の長い人生では、話し方は、とても重要です。
もしこの記事だけではもの足りないという場合は、こちらを利用してみましょう。
お金をかけることに抵抗があるのであれば、無料カウンセリング(診断)だけやってみましょう。
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今後のこともあるから、一度やってみてもいいかもね!
「伝え方が9割」の記事も参考になりますので、是非御覧ください。
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