ブログ「公務員ってどうなの?」のこむぞうです。
今回は、すごい自治体の事例を御紹介したいと思います。
それは、「書かない窓口」を実現した埼玉県深谷市です。
令和5年2月16日に河野デジタル大臣が視察をされています。
そのほか、埼玉県深谷市の「書かない窓口」の公式の説明は、こちら(埼玉県深谷市ホームページ)に記載されています。
「書かない窓口」とは、申請書等を書かずに手続をすることができる窓口
では、「書かない窓口」とは、どのような窓口かというと、証明書発行、異動の届出等について、申請書等を書かずに手続をすることができる窓口です。つまり、次のような手順ですね。
①本人確認書類から印字して出力
②印字された申請書等を確認し、署名
③提出
↑のような手順を示しましたが、簡単すぎて記事にする意味がないくらいの手続フローですね。素晴らしい。これなら誰もが分かります。
このシステムは、申請書等の内容を住民記録システムとも連携し、提出された申請書等の情報を深谷市役所の住民データに反映してくれるとのこと。このシステムがなかったら提出された申請書等の内容を専用のシステムに職員が自ら入力して更新するところですね。4月等の転入出の多い時期は、自席に戻れないくらいに職員が対応することが多いのですが、これは画期的だと思います。
一般的な住民票等の手続であれば、1分程度でできる。
詳細な比較検証はされていないそうですが、一般的な住民票等の手続であれば、1分程度でできてしまうそうです。
申請書等の書き方の説明等をしていれば、15分くらいかかりそうですから、導入効果がすさまじいですね。
この事例の教訓
効率化・自動化は、毎年新たな制度が入ってきたりして様々な業務フローの見直しが求められる中、「システムを導入して将来にわたってうまくいくのか」という不安は、どうしてもつきまといますね。一度導入してしまうと変更できない仕様もありますから、安易に高い買物をするわけにはいきません。しかし、深谷市の事例のように、それでも踏み込んだからこそ前に進むことができます。「予算を要求して効果が上がらなかったらどうしよう・・・。」と思ってしまうものですが、深谷市の職員の方々は、この説明責任を果たして導入したのでしょう。余談ですが、私の所属団体では、保守的な職員がいて「マニュアルを作ればうまく回るのに」「ここまで大変ならシステムを導入してもいいのでは」と思うようなことも前例踏襲で進め、時代の流れが変わっていてもやはり変わろうとしないという状況をよく見かけます。改善意識の高い職員が引き継いでくれると改善されるのですけどね。
深谷市のようなこの精神は、大切にして、常に変化し続ける世の中に対応していきたいですね。
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