ブログ「公務員ってどうなの?」のこむぞうです。
今回は、こむぞう流の行政手続条例の整備方法について、お伝えします。
次のような方は、是非最後まで読んでいってください。
行政手続条例は、行政手続法を真似すればOK!

結論から申し上げれば、行政手続条例は、行政手続法(平成5年法律第88号)の真似をすればOKです。
仕組みとして、行政手続法は法令の規定による手続について、行政手続条例は条例、規則等の規定による手続について適用します。
したがって、日本という国の法全体として、法令と同様に、条例、規則等の規定による手続についても、統一するという方針になることが自然といえます。

実際どう?あなたの自治体の行政手続条例と行政手続法を比べると、そっくりじゃない?

分かりやすいのが一番いいですよね。
条例、規則等の規定による手続を行政手続法とは異なる手続とすることも、もちろん否定されるものではありませんが、オリジナリティを出しすぎると国民が混乱するので避けた方が無難でしょう。
特に市町村の場合は、法令の規定による手続と条例、規則等の規定による手続の両方を同じ担当者が進めることがあり得るので、同じような手続なのに、対応が変わるおそれがあります。
行政手続法が改正されるなら、行政手続条例も改正する。
行政手続条例が行政手続法とそっくりなら、行政手続法が改正された場合、行政手続条例も改正を検討する必要があります。
もちろん行政手続法の全てを行政手続条例に採用するわけではないので、同法が改正されるなら必ず行政手続条例を改正する必要まではありませんが、行政手続条例は、本当に同法とそっくりなので、行政手続条例の改正が必要になると考えていいでしょう。
事例「令和8年5月21日施行の改正」

この行政手続法の一部改正では、どのように行政手続条例を改正すべきか検討します。
法改正情報


- 公布の日 令和5年6月16日
- 施行期日 公布の日から起算して三年を超えない範囲内において政令で定める日(令和8年5月21日)ほか
字句及び引用条項の整理のほか、行政手続法第15条及び第31条を改正しています。
行政手続条例の改正例
先程も申し上げましたが、行政手続条例は、行政手続法によく似せていますので、該当箇所を改正すればOKです。
名古屋市行政手続条例(平成7年名古屋市条例第17号)を例に条例案を作ってみましょう。
作り方は、簡単です。
デジタル規制改革推進法第44条(行政手続法の一部改正)及び附則第2条(公示送達等の方法に関する経過措置)をコピーして、行政手続条例の該当箇所に当てはまるよう調整するだけでできます。
条例案
名古屋市行政手続条例(平成7年名古屋市条例第17号)の一部を次のように改正する。
第15条1項中「名あて人」を「名宛人」に改め、同条第3項中「名あて人」を
「名宛人」に、「その者の氏名、同項第3号及び第4号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示すること」を「公示の方法」に改め、同項後段を削り、同条に次の1項を加える。
4 前項の公示の方法による通知は、不利益処分の名宛人となるべき者の氏名、第1項第3号及び第4号に掲げる事項並びに当該行政庁が同項各号に掲げる事項を記載した書面をいつでもその者に交付する旨(以下この項において「公示事項」という。)を規則で定める方法により不特定多数の者が閲覧することができる状態に置くとともに、公示事項が記載された書面を当該行政庁の事務所の掲示場に掲示し、又は公示事項を当該事務所に設置した電子計算機の映像面に表示したものの閲覧をすることができる状態に置く措置をとることによって行うものとする。この場合においては、当該措置を開始した日から2週間を経過したときに、当該通知がその者に到達したものとみなす。
第16条第1項中「同条第3項後段」を「同条第4項後段」に改める。
第22条第3項中「第15条第3項」及び「同条第3項」の次に「及び第4項」を加え、「名あて人」を「名宛人」に改め、「と、」の次に「同項中」を加え、「掲示を始めた日から2週間を経過した」を削り、「、掲示を始めた」を「、当該措置を開始した」に改める。
第29条中「第15条第3項及び」の次に「第四項並びに」を加え、「「同項第3号」を「同条第4項中「第1項第3号」に、「同条第3号」を「第28条第3号」に、「同条第3項後段」を「同条第4項後段」に、「第15条第3項後段」を「第15条第4項後段」に改める。
附 則
(施行期日)
1 この条例は、令和8年5月21日から施行する。
(経過措置)
2 改正後の第15条第3項及び第4項(これらの規定を改正後の第22条第3項
及び第29条において読み替えて準用する場合を含む。)の規定は、この条例の施行の日以後にする通知について適用し、同日前にした通知については、なお従前の例による。
上記条例案の配字は、ブログの仕様上、各行の文字の開始位置が調整し難いため、各自治体のルールによってください。
なお、附則第2項については、もし行政手続条例第15条第3項又は第4項を準用することがない場合は、「(これらの規定を改正後の第22条第3項及び第29条において読み替えて準用する場合を含む。)」を削ってください。
なお、改正後の条例案第15条第4項の「規則で定める方法」は、デジタル規制改革推進法第44条の規定による改正後の行政手続法第15条第4項の「総務省令で定める方法」に当たり、その総務省令は、行政手続法第15条第4項等に規定する総務省令で定める方法を定める省令(令和7年総務省令第103号)です。
規則には、同令で定められた内容を定めましょう。
まとめ
行政手続条例は、行政手続法の真似をすればOK
それぞれの自治体の行政手続条例であっても、多少行政手続法から採用していない条もあるかもしれませんが、ほぼそっくりに作られているはずです。同法の真似をして乗り切りましょう!
このほか、このブログ「公務員ってどうなの?」では、様々な法改正に伴う条例、規則等の整備情報を紹介しています。施行期日を定める政令待ちの条例、規則等の整備予定一覧等も発信していきますので、是非御覧ください。

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